Wednesday, March 28, 2007

 

ニュージーランドのバブルの雨

ニュージーランドの雨

今日は本格的な大雨です。昔の日本を知っている私から見た日本の雨の日とでも言えば良いかも知れません。
一昔前のニュージーランドの雨は、ザ~と降ってパッと晴れる様な雨だったのですが、最近の雨は一日中降っている様な雨に変ってきました。
大気中の浮遊物が多くなってそれが核となり、水分が取り付き雨となって落ちてくるのでしょう。

これは大気中の空気が汚れたと平行して、ニュージーランドの経済が繁栄している明かしのようです。
おかげで物価が目に見えて高くなり、暮らしにくくなってきており、国民は支払いに追われ働き続けなければ成らないようになって来ました。
発展途上国の悲しさ、豊かな工業製品が欲しくそれを得る為に借金をして、返済に困り働き続ける。

気が付いた時は家中 メイド イン チャイナ の山となっている。おかげで中国は豊かになり公害の国となっている。
現在のニュージーランドは、世界の有り余った金が利益を求め流れ込んでおり、国民はバブルの泡で阿波踊りを踊り続けているような状態なのです。

こちらの報道によりますと、不動産の価格が上がり続け、国民の平均収入の98%ぐらい払い続けなければ家を買えないほど価格が急騰しているそうです。オークランドの家の価格は世界で三番目ぐらいの急騰らしく、一番はニューヨーク、二番はロンドン、三番目はオークランドとなっているそうです。

ただ今、この国はバブルの真っ最中ですが、未だ弾ける様子が無く、国民は一角千金を求め踊り続けています。
ここで今までの日本と違うところは、国民がバブルはいつか弾けるということを知りつつ踊り狂っている事ではないか?と思うのです。
誰がババをつかむか?カードのババつかみを楽しんでいる様な雰囲気です。

この国民気質と言うか?どんな考えをしているのか?と考えて見ますと、狩猟民族の成れの果てと考えれば理解が出来ると思うのです。
そこに獲物があり、その獲物にソ~ッと近寄り、ドンと撃つ。もし撃ち損じたならば「残念、又新しい獲物を探そう」とでも考えるような行動である。
この人達が考える獲物が今は家の値上がりなんです。

おかげでこの国は定期的に繁栄したり落ち込んだりしており、それを見込んで世界の有り余った金が流れ込んでおり、日本のパパママの貯金が4ビリオン(どの位の金なのか?想像も付かない)、カナダからも流れ込んでおり、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどの国から金が流れ込んでいると思われます。

小さい国という事で操作がやりやすいと世界の投資が流れ込んでいるのです。
もし、この金が他国に流失したらこの国は経済的に大災害となるでしょう。こんな危機感を金のアル人達は楽しんでいるのかもしれませんね~。

今、ニュージーランドの家の値上がりは年平均14,5%ぐらいで、株の値上がりは17%ぐらいと言う事です。

借り出し金利は平均9%ぐらいか?。プラス諸費なので実際はもっと高くなると思うが、
こちらの銀行は頭金無しでも貸し出すぐらいですし、貸し付けるようです。その代わり、もし規定の日に返済をしないと罰金が法外な金額となっているそうです。

こんな環境で、金も無い人達が世界からの有り余る金を借り出しては家を買うことにより、家の値段が釣り上がり、真面目に働いて家を買おうとしている人達はとても買う事が出来ない値段となっています。
この国でも真面目に働いて質素にやっている人もいますが、この人達は見るからに貧しそうに見えてしまうのです。
金も無いのに借り出して高級車を乗り回し、さも豊かに暮らしている人達が多く、真面目に質素に暮らしている人が貧しく見えるおかしな間違った国になっていっている様な気がします。

おかげで空気が汚れ、路上にゴミが増え、川が汚れ海が汚くなって来ています。
我々も海に行く度に昔はこんなに汚れていなかったと嘆くようになってきています。しかし日本から来た人が言う言葉は「何て海が綺麗でしょう」日本はもっと海が汚れているんだな~と感じさせられる言葉です。

海が汚れている様に、大気中も汚れ続けており、雨が多くなっているのでしょう。公害は反映の現われなんです。
私は質素な生活で綺麗な海を求めていますが、こればかりは個人ではどうにも成りませんし、発展途上国の人達も美味しいものも食べたいし高級な車も乗りたいでしょう、豊かな生活を求める気持ちも解から無いではありません。

しかし一旦豊かさを手に入れて、改めて自分の生活を考える時、空気は汚れ、海は汚れ、おいしい物を食べ続けブクブク太り病気になって滅びてゆく自分の姿に気が付く事でしょう。
これが豊かな生活の本当の姿かもしれませんね~。

Tuesday, March 13, 2007

 

リタイヤ後のヨットライフ

リタイヤ後のヨットライフ

久し振りの雨らしい雨降りです。熱帯性低気圧の影響で北から前線が下りてきています。それに加えて南からは寒冷前線が北上しており、この天気図はどう見てもしばらく荒れると見られる天気が続くでしょう。

これがニュージーランドの典型的な天気です。この天気で夏から秋に変るキッカケとなるのです。
昔、友達の山好きなジョンが山で凍え死んだのもこの頃の急に変るニュージーランドの天気のためでした。
彼は山好きで山の事は知り尽くしていたと思っていたのに、我々が南島に行っていた4月の初め、ラジオで山で誰かが凍死したと報道され、まさかジョンが凍死していたとは思いもしなかった。

こんな天気で毎年山で亡くなる人が多くいるのもニュージーランドの変り易い天気の為です。もしニュージーランドの南島へ旅行を計画されている方は、2月か3月初旬をお勧めします。ニュージー南島は11月一杯は風が吹きまくり天気がめまぐるしく変るのが一般的のため、荒れた天気が好きな人以外は止めといた方が良いと思うのです。
12月に入ると急に天気が変り、一見穏やかになった気がします。これがニュージーの天気なのか?と、思うほど変るのです。しかし未だ安定しなくめまぐるしく変る天気は続きます。これが南島の夏の始まりでこれから3月の初めまで夏が続くのです。

この時期、南島は観光客でにぎわいますので何処も予約で一杯と成ります。しかし南島のよさは雪山の美しさであり、これは11月が最高です。我々は南島に釣り旅行に行くため解禁となる11月に行くことが多いのですが、まだ観光客が多くない11月は、南島らしい、いい雰囲気があります。
しかし旅行期間が短い旅行者には運が悪いと荒天ばかりで楽しむところではないでしょう。したがって私は2月から3月半ばまでをお勧めします。

ところで我々のカタマランは二つ目のハル(船体)が出来上がる手前でレジンが無くなり仕事が出来ずに待っています。
2週間前、早めにレジンをオーダーしておいたのですが未だ届かず、おまけに雨降りになってきたのです。
雨が多くなる冬までに何とか外側だけでも作りたいと考えているのにヤキモキする日々です。

そこで下準備をガレージでやっているのですが、床を作るためにどの位の強さを必要とするのか?などと二人で討論しており、
強さを必要とするのだが余り重たくするとヨットの性能に悪影響を与えるため、いかに軽く、強くするか?と言うことが腕の出しどころといったところです。

我々の基本的に考えている事は、二人で総てをこなせる重さを46フィートの船に求めている事です。
今の一番の問題は、ハルを造って二人で起こせるか?と言う単純に 「力」 の問題であり、テコを使ったりジャッキを使ったりしながら大きな船体を裏返す、これに床を張り渡し床を完成すること。

床は多くの人が歩き回っても大丈夫なぐらい強く造る必要があり、強いと言う事は重たくなる事と比例するため、ガレージで作ったパーツを運び込むこと自体大変な重労働となり、二人で担げるぐらいの大きさを造り、運び込み、繋ぎ合わせることを考えています。

おまけにマストまで造ることを考えており、これは釣竿のアイデアを取り入れ8角形として先端は少し細くする。
これは風と言うものは高度が上がると強くなるため、細くして風の抵抗を少なくするためで、強風の場合はセールを小さくするのでマストの強度としては問題はない。ナドナド~ 毎日少しずつ考えており、一度に船の事をすべて考えると、余りにも考えることが多く頭がオバーワークとなりパンクするので部分的に細かく考えて、ここで重要なのが段取りも一緒に考えながら進めることなんです。

船の話しばかり書くと面白くない人が多いと思いますので話を変えますと、
この前書いた事がある私の健康状態ですが、あれ以来病院から何の連絡も無くどうしたのか?と気にはして居るのですが、特別私自身何の病状も感じないので(痛くも無く痒くも無く)放っておいていると言う状況なのです。

そのうち手遅れとなってあの世に行くことになるかも知れませんが、生まれてきた以上一度は行くところと覚悟しております。
この国は医療が無料のためありがたいのですが、待ち時間が長く、そのまま死んでしまう人が多くおり、まあ~運が無かったと諦めるしかないでしょう。私の病気は最悪な場合突然歩けなくなったり、心臓発作になり、そのまま逝ってしまうと言われていますが、寝たっきりで苦しんで死ぬよりこれは楽な死に方であると思っています。

今、ニュージーランドではラグビーで有名なプレーヤーが同じ様なキドニーの病気に掛かり、キドニー移植をして又ラクビーをやっている 「ジョナ ラム」がいますが、キドニー移植さえ出来れば、こんなに元気に戻れると言った励ましになる見本がいて心強く思っており、私もチャンスがあればキドニー移植をしたいと考えております。

Sunday, March 04, 2007

 

リタイヤ後の日常

リタイヤ後の日常

ニュージーランドは今が夏の盛りと言ったところです。ニュージーランドが夏らしくなるのはクリスマス休みが終わり2月になると毎年夏らしくなってきます。
我々の住んでいるタウランガでは日中25度ぐらいが平均気温、朝夕は一枚何か羽織ると言った涼しさです。

このところ天気が安定しており、カタマラン造りの方も少しははかどっており、今二つ目のハル(船体)を繋いでいるところです。
この夏から秋にかけてカタマランのシェルを完成させたいと考えており、シェルが完成すれば冬の雨の日(ニュージーランドは地中海性気候のため冬に雨が多い)船の中の仕事が出来ると考えております。

しかし、毎日船造りの仕事ばかりやっていると発想と言うものが出てこなくなってしまいます。まるで船大工が仕事をしている様に仕事をしていることに満足して、何故か?罪から逃れて満足しているような気分になり、 「働いているからこれで良いんだ」見たいな気持ちになってきます。
我々は「船を造っているのは仕事ではなく趣味であり、クリエイティブな発想をすることを目的として遊んでいるのである」と言うことを忘れそうになってしまいます。
言葉を変えればボケ防止に頭の体操をしていると言っても良いでしょう。この大事な事を忘れるとただ働いていると言う事に成ってしまいます。「リタイヤして何もすることが無い」という事は大変つらいものです。かと言ってただ時間をツブシテ満足していてはせっかくここまで生きてきて、多くのノレッジを蓄え、多少の富も出来たのだから、これらを使って 「自分は何ができるのか?」 「こんな事に挑戦してみよう」 と考え実行してみるのもリタイヤ後の時間の使い道ではないでしょうか?

まあ~こんな考えで今のカタマラン造りをやっているのですが、仕事が山とあることに追われて初心をなくしやすくなってしまいます。
そこで我々は週一回はテニスに行き、その帰りにショッピングをしてくると言う一週間を過しておるのです。
ところが天気が良くなると海も静かになり魚が釣れていると言う情報も入ってきて、仕事はしたいし釣りにも行きたいとソワソワしてくるのです。

そこで昨日は天気も良く海も静かだったので魚釣りに行って来ました。
釣果は鯛が6~7匹とシマアジやアジそれにカハワイと言う魚が混じって制限匹数を釣って来ました。我が家のネコが喜んでバクバクと食べ腹一杯になってごろんと寝転び満足したと口の周りをナメ回していました。

最近は魚を沢山釣っても健康上余り食べる事が出来なくなってしまったので、ネコが食べてくれると嬉しく思い、なくなったら又釣りに行けると考えるのです。
魚釣りも家の冷蔵庫に魚があると何故かそんなに魚釣りに行く気持ちになれず、冷蔵庫に魚がなくなると釣りに行って食料をとらなくてはと仕事をほったらかして公に釣りに出掛けられるのが嬉しく、ネコに食べろ食べろと魚をやるのです。
ネコに鯛をやっていると思うとなんて贅沢なんだろうと思うのですが、幸運にも趣味の一つが釣りですので、釣りに行くと魚が我が家に溢れるのです。人間達は魚が一杯家に溢れて居ても多くは食べれない歳になり、ドクターストップの私は酒も飲めない(悲しい~ですね~)。

こんな日々を過していると結果的にカタマラ造りの時間が足らなくなってくるのが現実です。そこで明日は一生懸命働くぞ~と思うと夜にはお湿りの雨など降ってくる。
雨の水分がカタマラン造りに多く使うエポキシレジンに良くない。レジンを塗って乾かない時に雨など降られると硬く固まら無くなってしまう。

一旦固まると雨が降ろうと槍が降ろうと構わないのだが、立派な工場を持たない我々は作業が出来なくなってしまう。
毎日天気予報とにらめっこで作業をしてゆかなければいけないのです。

ところで一昨日テニス仲間の一人グレッグが尋ねてきて、「自分の船を直したいからファイバーグラスの扱い方を教えてくれ」と言ってきた。
たいしたもので我々は人に船の直し方を指導するようになった。彼は自分の船をカリブ海に持ってセーリングしており、今はベネズエラに船を置いてニュージーランドに戻ってきている。ハリケーンシーズンが終わると又カリブ海をセーリングする予定だという。その前に船を直すため2週間後にはベネズエラに飛ぶ予定だそうだ。

リタイヤして有り余る時間をこんな風に過すのも良いのではないかと私は思う。
とかくテニス仲間と言うのは軟弱な軟派風な人が多く(失礼、これは私自身の考えです)私が運動の為にテニスをやっていると海の仲間に話すと 「何てフェミニンなんだ」 と言われるほど軟派なタイプの多いゲームである。テニス仲間をセーリングなどに誘うと船酔いするから私は行きたくないと断られてしまう。

テニスなどやっている人は、年老いた女性といちゃいちゃしながら遊んでいる方が良いといった人が多いように見られる。(失礼)
と言う私もその中に入って年老いた青春よろしくテニスなどやっているのですが、運動量があるため運動を欠かす事が出来ない年寄りには必要と認めざるを得ない。しかし時々自己嫌悪に襲われ 「私はニュージーランドまで来て何をやっているんだ」と落ち込んでしまう。

自称 軟弱な海の男より。

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