Wednesday, August 29, 2007

 

ラダー作り

ラダー作り

今日も朝から雨らしい雨がしとしとと降り続いています。まったく今年は良く雨の降る冬だと嘆いており何とも成らないので諦めようと努力しているのです。
こんな天気の日には風呂にでも入って体を温めノンビリと本でも読んで過すのが一番です。

そうだカタマランにフロ桶を取り付けようじゃないか。な~んて考えておるところですが、何処に置けばいいのかと思案しています。
多分コックピットに置き日頃はフタをしてバーべキューのテーブルとして使い、島陰にアンカーした時など綺麗な夕日を眺めながらコックピットの露天風呂としゃれ込んでみようじゃないか。

などと今は考えていますが、ただ今は雨がちな冬のためにガレージに引きこもりラダーを造っているのです。
どのようなラダーにしようかな~と迷っていましたが、ハンギングラダーに決めました。

今風のスペードラダーにすると格好は良いのだが、カタマランの浅いドラフトがスペードラダーにすることで深くなってしまう事や船体に穴をあけてラダーを取り付けなければ行けないので、なんだか海水が船底から入ってくるような恐れがあり船体には出来る限り穴をあけない事にする。

せっかく船体に海水が入らないように苦労して造っているのに、その船体に穴をあけるなんて気分的に嫌なものだと思いませんか?。
でもトイレの排水は船体に穴をあけて出さないと船内にもれたりすると困るので妥協しなければと考えております。

ところで、ハンギングラダーと言うのは船体の一番後ろにぶら下がるように取り付ける昔ながらの作り方です。
このラダーは上下出来るので浅瀬に行きたいときにはラダーを引き上げて岸に近寄る事が出来ます。

クルージングの良さはマリーナを泊まり歩くのではなく、見知らぬ島陰や地方の人達が利用する小さな浜にアンカーして楽しむのがクルージングの良さです。
マリーナと言うのは安全で居心地がいいのですが、ここにうごめく人達は毎日働き金儲けに励み、船など買って乗る暇もない「これ見よ」ステータスとして見せびらかしたいような人達の溜まり場と言ってもいいのではないか?

こんな場所では余り素晴らしい人達との出会いは無く何時もながらの人生しか得れない。
マリーナを離れて島陰にアンカーを降ろしクルージングのよさを楽しむ。
離れ島も休み時期には日頃乗る暇のない人達でにぎわうので、アンカーをしたくともいい場所がなくなってしまう。まして風でも強く吹くと他の船のアンカーラインが絡んだり、船が流されたりとトラブルが多くなる。

こんな時にもカタマランのドラフトの浅さでラダーとダガーボードを引き上げて、他の船が近づけないような浅瀬でノンビリすることが出来るのがメリットである。

そして船と言うのは時々船底を洗ってやらないと海藻の養殖をしているのではないか?と思う位海藻が茂る。
船底に海藻が付かないペイントを塗っているにも関わらず海藻が付くものである。

こんな時、浅瀬に行き引き潮を待って海に入り底を洗う。次の満ち潮で又深みに戻って行く。
これが船底に穴をあけスペードラダーを取り付けるとこんな芸当が出来なくなってしまい、海に潜って船底を洗うしかない。これが意外と大変な事です。普段から海に潜っていればいい運動だと潜る事も出来るが、タマに潜ると息も続かず、また船底と言うのは丸く深くなっているため思うようにいかず大変なものです。

ところでラダーと言うのは船では一番力が掛かるところではないか?と思うほどロード(加重?)が掛かります。
そこで海水がスムーズに流れ去る様にカーブを削り出し、それに強度をつける為にグラスを貼りエポキシで固めてゆく。
壊れるのが心配なのでグラスを多めに貼り結果的に片側に合計2630グラム(一番多いところ)貼りこれを両サイド、
さすがに強そうに出来上がっています。

この後このラダーを入れる箱を作りこれに差し込んで船体に取り付けるのです。手間隙のかかる仕事ですが今日のような雨の日にはもってこいの仕事で毎日少し働いて、今日の仕事は30分ぐらいでこれでお終い。
その後はお風呂と読書で過し、これからテレビで釣りの番組を見ようと思っています。

この冬は予想以上の雨降りが多く、サカリノ付いた野良犬が路上で冷水をブッカケられた様にカタマラン造りの気持ちが萎えている今日この頃ですが、雨が多いと言っても晴れると少しずつ暖かくなっているのが感じられ、サア~又カタマラン造りを始めようではないかという気持ちになってきております。

しかし作業場の温度が15度になってくれないと仕事が上手く行かないため、日当たりの良い場所で小さな仕事を見つけてはコソコソと働いていますが、春になると今度は嵐の季節となり又作業小屋を潰されるのではないかと恐れています。
それでも何とかカタマランを造っていかなければいけないと普段祈らない神に祈ろうか?と考えています。

Friday, August 24, 2007

 

カタマランのデザイン その3

カタマランのデザイン その3

カタマラン全体のイメージとしましては、今風(いまふう)の大きな窓がサルーンを覆うように張りめぐらされ、船内にいながら周りを見渡す事が出来るものです。
サルーンにはソファーがデーンとあり、その横はナビゲーションの為のチャートテーブルと成り、そして壁にはテレビを取り付けるつもりです。船体には家庭並みの大きなキッチンを作り、サルーンの窓がキッチンの上まであり天窓風なので採光がとてもよく明るい感じのキッチンになります。

カタマランで考える事は船内を明るくしたいと言う事です。今までのモノハルでは木目調のさもヨットという感じでしたので、今回はもっとコンテンポラリー風の明るい船内にしたいと考えています。
南太平洋の明るい陽射しを一杯に浴びてノンビリと過す空間を夢に見ているのです。

寝室は各ハルの後部にマスタールームとゲストルーム、前部にクルーの為の二段ベット、そしてマスタールーム側のハルにはシャワーとトイレを前部に、ゲスト側のハルの真中にシャワーとトイレを作る予定です。

とにかく軽くする為には内装をシンプルにして自由な空間としたいと考えており、出来ればチャートテーブルの横当りに趣味のフライを作るスペースを作り、南太平洋のリーフに行った時には流れ込みでフライフィッシングなどしたいと夢を持ち、アラスカやカナダではキングサーモンを釣り上げようと空想しています。

私のセーリングの目的は世界を一周することではなく、行く先々で釣りをしたりすることが夢なのです。
ここニュージーランドに住み着いたのも釣り天国ということが大きな理由の一つです。これからもこの国で釣りは続けたいと考えていますが、世界のあちらこちらで釣りが出来たらいいな~と夢に見ており、そのためにも釣り場でこのカタマランが基地となるようにデザインしてゆきたいと考えております。

今手持ちのモノハルを売り、材料代にしたいと考えておりますが、誰かモノハルを買いたい人はいませんか?ニュージーランド製の船ですのでリタイヤした方がこの国に住むためには家となることが出来、時々日本に帰れば何時までも永住権が無くてもニュージーランドに住んで老後を過す事も出来ますよ。一つのアイデアです。
フル装備をして南太平洋をセーリングすることも出来、又ニュージーランドに戻ってくる事も出来ます。
最近このようなリタイヤ組を多く見かけるようになって来ましたよ。

ところでナビゲーションは今度は便利なGPSに頼る予定です。未だ一度もGPSでセーリングした経験が無いのですが。
船には貰ったGPSがあるにもかかわらず昔ながらの紙のチャートであの島が何処そこなどとセーリングしております。

今回はSSBやGPSなど買い揃えてコンピューターによる便利なセーリングをしたいと考えているのです。もう冒険をする歳でもありませんので観光客的なセーリングをして行く先々で釣りを楽しみたいと考えています。

以前訪れたアトールの小さな島の流れ込みでルアーを投げ楽しんだ釣りが忘れられず、今度はこのようなところでフライフィッシングをしたいと思うんです。セーリング中はトローリングラインを流し今晩のおかずを獲り、行く先々の島のマーケットで野菜、芋、バナナなどを買い求め運動をかねその辺を歩き回る。

夜にはヨット仲間達と、とりとめのない話をしながら一杯やる(飲んでもいいかな~?)こんな生活を考えているのです。
クルージングと言うのは多くのヨットが同じ時期に天気の関係で移動するため、顔なじみばかりが周りにおり仲間同士でセーリングしているようなものなのです。

こんな人達の中にはドクターが案外多く年寄りたちには何かと助けになるものなのです。そしてヨット乗りというのは少し変った人達が多く、いい言葉でいいますとユニークな人達で物知り、あり来たりな生活に飽き飽きした人が多く、話をしていて面白い人達です。
こんな人達の中にこのブログを読んでいただいているあなた達も入りませんか?。

Thursday, August 16, 2007

 

ニュージーランドのマネーマーケット

ニュージーランドのマネーマーケット

ニュージーランドは今日も雨だった。カタマラン造りは今日も休みです。自然には勝てませんのでノンビリと構えて何か面白い事を探して暮らしています。

今、面白いのはマネーマーケットです。一ヶ月前にも少し書いておきましたが日本のパパママの虎の子がニュージーランドの高金利を求め流れ込んでいるのは有名な話です。
働いて、働いて、お金を使わない日本人は金が余っており、この余っているお金を少しでも増やしたいと言った考えからニュージーランドの高金利(8,25%)を求め流れ込んでいるのです。

問題は、日本人が良い成績を取ったり良い点を取ったりすることがいいことだと教えられて育っている点にあるのではないか?と(成績の悪かった私はゆがんだ考え方を持つのです)。
銀行を信じ切る為8,25%の高金利を信じている。確かに金利はもらえるのだがマネーマーケットには交換手数料と為替の変動と言うものが付きまとうのです。それに加えてインフレが金の価値をなくしてゆく。

ノンビリと構えていると元金+金利を貰う時には少なくなっていると言うのが現実かもしれない。
一ヶ月前に書いたときには日本円が安く、ニュージーランド$が高いので今日本円に戻すと儲けられると思ったのです。

今はどうでしょう。日本円が上がりニュージーランド$が暴落しています。私の考えではこれからまだ10セントは落ちると思っています。ここでパニック売りが起こるとモット落ちるでしょう。
私自身は嬉しい事なのですが、誰かが損をするでしょう。

我々夫婦の考えは、日本人のパパママの金を狙って相場が動いているのだからキットお盆にかけて動くだろうと予想しておりました。(後では何とでも言えるのですが)この予想が当たったと喜んでいます。
今日本人の投資をしている人達は、涙、涙の損切りをしているところだそうです。

私からすればそんなにお金が余っているならばカタマラン造りの道楽に投資してもらえないかな~と思うのですが、世の中そんなに甘くないのが普通ですね~。

マネーマーケットは「欲と恐れ」を無くせば比較的簡単に儲けることが出来、余り損をすることがないゲームと思うのですが、この「欲と恐れ」をコントロールするのが大変難しいのです。「自分との戦い」。

これも私の考えですが、今回はニュージーランド側が仕掛けたと考えております。10%近くの対外赤字を抱えているニュージーランドではこの対外赤字を少しでも少なくして今にも潰れそうなニュージーランドを立て直そうと考えたのではないか?
そこでニュージーランドは儲かっている儲かっていると情報を流しインフレにして、金利を上げ投資の金が流れ込むように仕掛ける。

ここで儲かっているのは事実ですが、データーに表れる景気の指標は2ヶ月前ぐらいの情報で消費物価指数が上がっていると呼ばれると景気がいいといわれるが、この消費の金が何処から出たと考えると、これは外国から入った投資の金を借り出して使っていて景気がいいだけだ。借りた金はいつか返さなければいけないのが普通です。

ニュージーランド$が上がると差益を求めて急落するためニュージーには投資の金が残り、ニュージー$が下がるため借金の返済が少なくて済む。この様にニュージーの経済を立て直す計画だったのではないか?。
しかし問題は、株がアメリカのサブプライムローンの問題で暴落しておりこの先どうなって行くのか不透明と言うところです。

私は簡単に考えてこの国は静岡県とほぼ同じ人口ですので、幾らデイリー(ミルク産業)が景気がいいといっても静岡県の有名な「お茶」が良く売れていると同じ様に解釈してもらえばよいと思うのです。
お茶が売れに、売れて儲かっても静岡県人総てが豊かになるとは思わないのです。

ニュージーランドは国といってもこの程度の国ですので少しの変動で大きく動くのが普通です。
この国で生活している我々は何とか生き残って行かねば成らないため、この国の動きを敏感に感じ取り上手く立ち回るようにしなければならない立場です。

路頭に迷わずに大きなプラモデルのカタマランを造って行きたいものだと毎日勉強します。

Friday, August 10, 2007

 

いい事が一杯あった冬の一日

雨量の差は有るが一ヶ月以上雨が降り続いている今年の冬は気分的にも「ウインターブルー」に成りそうである。
ここニュージーランドのタウランガは比較的暖かい地域で年寄り達に人気があるところですが、長年住んでいると、この温暖さに慣れきっておりわずかな寒さでも非常に寒く感じる今日この頃です。

こんな日が続くある日、久し振りに朝から晴れており春のように暖かいので、マリーナに行きヨットの底を洗おうじゃないか?と出掛けました。
カタマラン造りのために長年親しんだヨットを売りに出しており、あまり乗ることも無くなったヨットの底に新しいオーナーのようにはびこった海藻を洗い落とし綺麗にしてやったのです。

ついでにポストボックスも覗き郵便物を取り出す。我々の住んでる地域はルーラルと呼ばれる郊外(田舎?)で、夜中に悪がきが来て郵便ポストを壊す悪戯をするので町の郵便ボックスを借りており、町に行くときに中身を覗くのが我々の行動の一つです。

その郵便物の中に久し振りに病院からの呼び出しが届いており、前回の診察のとき3ヵ月後に連絡すると言われていたのにあれからすでに6ヶ月も経っており忘れ去られたかな~と思っていたところだった。
これは又私の腎臓が悪化したのか?と驚き中を見ると、呼び出しの用紙には早めに予約するようにと太線で注意書きが書かれていた。日にちを確かめると今日の4時30分となっている。

「そりゃ~今日じゃないか」急いで病院に電話を入れる。
医者の都合で今日と言うスケジュールに成ったらしい。とにかくラッキーにも間に合った。予約を取りホッとする。
この国では、公立の病院は基本的に国民の税金で賄われており無料です。
無料と言う事で病院は何時も混んでいて、予約を取らないと又6ヶ月後ということにならないとも限らない。病気の悪化した人はその間に死んでしまうということもある。

6ヶ月もほったらかしにしていたのに突然の呼び出しに驚き、今定期的にやっている血液検査の結果が悪かったのかと驚く。
とにかく病院に行き医者と会うことにする。
心ではこれは私の腎臓が悪化しており直ぐにでも「人工透析をはじめなければ行けない」と言われるのではないか?と私の心臓がドキドキと騒ぐ。せっかくカタマランを造っているのに 「志し半ばにしてナニナニ」となってしまうのではないか?とか、これはフィリッピンに行くのが早くなったのか?腎臓移植の金は何処から出せばいいのか?腎臓移植をするとしてしばらくはカタマラン造りはできないのではないか?
造りかけのカタマランはどうなるのか?ナドナド~頭の中を考えが巡る。

病院の待合所で待っていると看護婦に呼ばれる。小さな部屋に案内され体重と血圧を測られた後、医者の部屋に案内される。
久し振りに会った医者に「様態はどうだ」と聞かれる。私自身はこれと言って特別に悪いところはないと思っているのだが、あえて悪いと言うのは頭ぐらいかな~。

腎臓の専門家に頭が悪いとも言えないので「別にこれと言って悪くはない、かえって調子がいいくらいだ」と答える。
「血圧はどうだ」と話が出る。自分で血圧計を買って測っているので「上は120台から150位で、下は80~90ぐらいだ」と答える。

話しながら調べていた医者が答える。「血液検査の結果がよくなっている」病状が回復しているんだと言う。
腎臓病がよくなるわけがないと思っていた私は、これはキット医者の誤診だったのではないか?と心で思う。
医者が言うには「腎臓病というのは複雑なんだ」6ヶ月前よりは血液検査の結果が大変よくなっている。

「このまま定期的に血液検査をして様子を見よう」と言う。私は心躍る気持ちでこんないいことはないと喜ぶ。
何故血液検査の結果が良くなったのか?と考えてみると、今の医者に言われてからGPより与えられていた薬を飲むのを止めている。
今までやっていたテニスを止めている。このぐらいしか心当たりがない。

前にも書いたが今会っている医者は公立の医者で、薬を与えてもらっているのは民間の医者である事、言い方を替えると国から生活費を貰っている医者と自分で稼いでいる開業医の違いがある。
西洋医学の薬はそれ自体には利くが必ず副作用がある。(東洋医学が良いと言う意味ではない)医者は利益を上げなければ成らない立場なので薬を与え続けられるが、病状が回復すれば薬を飲むのをやめた方がいいのではないか?と私は考えるのです。

とにかく血液検査の結果をコピーしてもらい家に持ち帰る。今の時代は便利なものでウェブサイトで血液検査の結果を自分なりに確かめることが出来る。本当に血液検査の結果が良くなっているのが分かる。

病院で医者に問い合わせた事を思い出す。
今回は医者に会う前に{もし最悪な場合腎臓を移植するのはどういう風にするのだ?}と言うような事を聞き出そうとしていた。私としては実際にドナーがいるのか?、医者が患者を他国に斡旋しているのか?ブラックマーケットはあるものなのか?移植後の体内の抵抗力を?抑える薬はどうなるのだろうなどなど~ と。
「腎臓移植するには?」と聞くと、医者が一言「貴方は移植する必要はない」と言う。

移植でもしなければと思っていた私は喜んでいいものか、フィリッピン行きがお釈迦になったのが残念なのか、移植の現状が聞けなかったのが残念だったのか?複雑な気持ちで喜ぶ。

帰り道、回復祝いのシャンペンを買い求める。止めている酒を飲むと又腎臓が悪化するかな~と思いながら回復祝いをしたのです。

Thursday, August 02, 2007

 

カタマランのデザイン その2

カタマランデザイン その2

私が今造っているカタマランは船体がフォームサンドイッチ方式です。強度と軽さを安価に両立させることに挑戦してみました。

カタマランの問題点であるピッチングを出来る限り抑えるため、重たいものは出来るだけ船体の真中に、また出来るだけ低い位置に置く。    
バウの形状は波をスムーズに切り裂けるように、包丁をイメージしたように細くシャープである事。
スターンの形状はスペース的に多少狭くはなるのだが、船体の真中と比べて細くする。
スターンを細くすると、バウから流れてきた海水が抵抗無く流れ去り、波でスターンが持ち上がることが少くなり、結果的にピッチングが少なくなる。

ピッチングが起こるとせっかくのスピードが減速しおまけに乗り心地が悪くなる。
カタマランの場合ヒールしないのでピッチングを出来るだけ少なくすると滑るように海面を走る。

ピッチングにもう一つ大きく関係するのはリグの重さです。
普通46フィートぐらいのマストの重さは、アルミ製で400キロぐらい、ブームが60キロ、リギンが120キロ、フォアーステイが60キロ、セールなどなどで、合計約700キロチョットに成ります。

私が考えるマストは、船体と同じ材質を利用して8角形の形で繋いで行き、中には竹の節のように1メーター当りに対して2個の節を入れ内部全体にグラスを貼り強度を出して釣竿のように繋いでゆきます。
その繋いだマストにグラスを貼り、その上にユニグラスを貼って縦の強さを出す予定です。出来ればカーボンテープで強さを出したいところですがどうなるか未だ解らないといったところです。

このマストにはリギンも無いフリースタンディング(マスト自身で立つ)、このマストを支えるのはデッキと船底のマストパートナーだけです。
これにフルバテンのジャンクセールを張ります。
このジャンクセールは大きな雑巾のようなもので、これをレージージャックで支えるためブームが有りません。

このリグの重さはマストが1本100キロぐらい、セールがダクロン製として多分30キロぐらい、各船体にマストが立つため合計260キロぐらいで収まる予定です。

今、造り掛けの船体片方の重さが400キロチョット、我々夫婦で滑車とテコを使って何とか動かせるぐらいの重さです。これに内側にグラスを貼ると500キロぐらいになるでしょう。カタマランですのでこの船体が2個、これを繋ぐブリッジデッキとサルーンの重さが多分500キロとしますとこれに内装500キロを加えますと合計約2260キロ。

これだけではすまないので後1000キロ増えるとして3260キロ、多分(としかいえない)3トン半~4トンぐらいにしたいと思っているのです。一般にこのぐらいのサイズのカタマランの平均は7,5トンぐらいです。

もし計画通り造ることが出来たら大変軽く造る事が出来ると内心喜んでいます。
私としては趣味の遊びですので、大きなプラモデルを造って遊んでいるような気持ちでいます。(出来るかな~)

ここでエンジンの事を考えますと、このサイズのヨットではディーゼルエンジンが一般的ですが、重量をアウトボードエンジンと比べて見ますと、冷却関係やフィルターなどなどの細かい物を入れますとディーゼルエンジンは、アウトボードエンジンの4倍ぐらいの重さになるのです。

価格も自分で取り付けるとしても5倍の値段がします。何でこんなに高いのか?と疑ってしまうのですが、性能や安全性を比べてみますと
一番問題となるのが燃料の発火性でしょう。これは取り扱いでかなりカバーできるのではないか?と考えています。
ガソリンとディーゼルの燃料消費と値段ですが、ディーゼルエンジンはガソリンの60%ぐらいの諸費ですので、ガソリンは1,6倍ぐらいに高くつくと考えられます。

しかしヨット自体を軽く造りますと、エンジンへの負担も少なく速度も上がりますから小さいエンジンで済みます。一番エンジンが必要と思われるのはマリーナへの出し入れであり、バッテリーのチャージだと思います。
無風時には海も静かで少しのエネルギーで走りますので力強いエンジンは必要有りません。
カタマランのように二機エンジンがあれば片方を休め、交互に始動させれば長時間のエンジン使用に耐えます。

そこで私は今までの経験から今回はアウトボードエンジンにしようと考えています。メリットとしては、軽くなる、燃費は高いがエンジン自体が安く成るため経済的である。
私が今持っているモノハルはディーゼルエンジンが載っていますが、ディーゼルエンジンの一番のトラブルは燃料に水が入ることです。

どうして入るかと言いますと、ディーゼル燃料は質が悪くても良くても、タンカーで運ぶ時にすでに水が入っている事と、船内のタンクの燃料が少なくなってくると空気中にある水分が温度差で露となりタンクにたまる。これがエンジンに回りトラブルを起こす。
クーリング関係もよくエンペラーが壊れたり、エンジンオイルもガソリンエンジンより頻繁に換えなければいけないことなどと問題も多い。

風や潮の流れの無い時には私の8トンのモノハルでもディンギーに付けた2馬力のエンジンでも結構本船を動かす事が出来る為、
軽いカタマランでは10馬力あれば充分走ることが出来ます。
10馬力のエンジンを2機付ければ小回りも効きますし、静かな風の無い時には一機だけエンジンをかければ燃料も少なくて済み、
バッテリーチャージしたい時には発電機と充電器があれば充分だし、日頃の電気はソーラーパネル(800W3枚位)とウインドジェネレーターを使う予定です。これにバッテリー400アンプで船内の電気をまかなうことが出来ると考えております。

色々と考えてゆくと先が長いね~と思ってしまうのですが、こんな事を考えている事自体楽しい時間だと思います。

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