Saturday, March 28, 2009

 

尿素酒

ヨットと腹膜透析

ただ今手術後の静養の為余り烈しい事が出来なく、おかげでノンビリと過しています。

体重を1キロ落とさなければいけないのに少し増えていることが気に成りますが、このぐらいの体重なら又直ぐに落とせるだろうと思っています。
今まで腎臓が悪いので食事制限をしておりましたが、腹膜透析を始めると透析液が老廃物や水分を取り出すと共に栄養も一緒に少しづつ取られる為、今までよりも多く栄養のあるものを取らなければいけない。そこで「これは幸い」と食べ過ぎているのか?それで体重が増えているのかも知れません。

ヨットと腹膜透析がどう関係があるのかと言いますと直接関係はありませんが共通する点があります。
ヨットの船底が海水により侵食される「オズモシス」これはプラスチックのボートによく起こるのですが、船底の目に見えない穴?に海水が浸入してそれがケミカルに変り、やがて船底を侵食し始めるのです。特に70年代~80年代のヨットに多くまだ技術が追いつかなかった頃の副作用のような物です。

最近はエポキシやビニエスター、ポリエスターの高級な物が普及しており少なくなってきておりますが、オズモシスに成ると少しずつ船底が侵かされていくのです。
船のマテリアルとしてプラスチックだけが良くないのかと思われてしまうといけないので書きますと、「木」は海水を吸うためやがては腐ってしまいます。「鉄」は錆びる為にやはり腐ってしまいます。「アルミ」電触によりこれも腐ります。こんなことを考えますとプラスチックが一番いいのではないか?と思います。(長持ちの年数が長い)

腹膜に海水の代わりに砂糖水を入れ(他のケミカルも入っている)血管から水分や老廃物を吸いだす。これが腹膜透析です。船の反対で体の中から液の方に吸い出すのです。食べ物でいいますと砂糖菓子の作り方と同じです。ただ糖分の量が違いますが砂糖水が水分を吸い出すと思っていただくといいと思います。
私の場合は故障した腎臓の代わりにこの水が排泄分を体内から吸出しこれを取り替えながら体調を整える。

この排泄された腹膜液は「ウレア」尿素でもあり、これは「小便」と違って植物によい肥料となると聞いたので庭の果物の木に撒くことにしました。来年はキット素晴らしい果物が育つでしょう。

毎日4回も取り替えていますとこの透析液は砂糖水のような物なので、この液にイーストを入れると酒に変るのではないか?と思ってしまいます。これを蒸留すると焼酎になるのでは?「尿素焼酎」透析液を変えている30分の間何も出来ないので、こんなことを考えています。チョッと飲むのに勇気が要りそうな酒ですね~。

カタマランの方は遠くから眺めるだけで今のところお休みですが、この透析をしながらセーリングが出来ないか?と考えたりするのです。透析に必要な物は透析液、今のところ2000ccが1日4袋、一か月分を積み込むとして120袋(240キロ)
これ以外は特に細かい物を除き必要ありませんが、腹膜炎にならないように手洗い用の逆性石鹸、これに必要な手洗い用の「水」、船の場合水が大きな問題となりますが外洋の綺麗な海水なら手洗いように使えるかもしれない。

手を洗ってから使うアルコール入りの逆性洗剤これはそんなにかさにはならない。そしてモシモ腹膜炎になったら直ぐに必要な抗生物質や注射器。こんなことを考えていますと不可能ではないな~と思うのですが、何分ヨット生活というのは水不足のため不潔になりやすくこの辺が大きな問題となるな~と考え悩むところです。

そしてもし、腹膜炎になったら痛みの烈しい腹を抱えこの病原菌に合った抗生物質を見つけるため病院に透析液を持ってゆかなければいけない。この場合はどうするのか?海の真中から病院に駆けつける方法は?などなど~、腹膜透析液を取り替えながらこの先この環境で私は何が出来るのか?と毎日考えているのです。

Friday, March 06, 2009

 

カタマランと腎臓



腹膜透析の講習会

ニュージーランドの腹膜透析は基本的に各自が自宅で行うように指導して、サポートとして各地域の看護婦さんが配置され患者の助けをする。

このため我々夫婦も4泊5日の講習会に行ってきました。ワイカト病院の一角にある腎臓専門の部署に毎日通いマンツーマンで指導してもらう。
宿泊や食事が付き透析に必要な物総てを提供してもらい、透析の練習と腎臓病の講習、腹膜炎にならないように器具の取り扱いやそれにともなう生活態度など、そして一番私が以前から気に成っていた(腎臓患者が採ってもいい水の量)がこの時の説明で分った。

当たり前の話しなのだが、体内に水分(酒でもコーヒーでもミネラルウォーターでも、食物に含まれるどんな水分も同じで)を取り入れるとその取った分だけ排泄しなければ行けない。
健康な人はこの役割を腎臓がやってくれるために心配しなくても良いのだが、腎臓の働きの悪い人は水分を少なくしなければ行けない。水分を少なくせずに取り続けると体内にその水分があふれ出しムクミが始まる。

昼間の生活で立っていたり座っていたりするときは、体内の水分が下半身にたまり足などが膨れ上がるが、夜になりベッドに横になるとこの水分が尻の方から肺の方に移動するため呼吸が苦しくなり眠れなくなる。この水分が体内に多い人は陸上でも肺が水分でいっぱいになり呼吸が出来ず、溺れ死んでしまう事もあるそうだ。

手術の時に見た他の患者達が夜寝られずに病院の廊下を歩き回っていたり、椅子に座ってしか眠れない人達がいて「何故?」という疑問を持っていたのだがこれで分ったような気がする。
私の場合手術前までカタマラン造りに明け暮れていたため、手術から回復、講習とここ2~3週間ぐらい動いておらず、お茶の時間や今までと同じ調子で水分を取りつづけていた為、少し体内の水分が多く今1キロぐらいの減量を目標に体重を落としているところです。

講習中に時間を空けてもらい腎臓移植のコーディネーターに会い話を聞き申請をしておきました。掛かり付けのドクターの診療でも私は腎臓以外は健康だと太鼓判を押してもらいました。
腎臓を悪くした人を多く見ましたが、多くは糖尿病からの薬の取りすぎで腎臓を傷めた人達でした。私の場合腎臓だけですのでドクターや講習してくれた腎臓専門の看護婦も移植を勧めてくれていますので腎臓移植に挑戦してみようと思っています。

これから移植のための検査が忙しくなりそうなのですが、腎臓が私に回ってくるのが2~3年先だと思うのでのんびりと構えています。アセッテ腎臓を移植しても長生きできるとは保証がないので今のところせっかく腹に穴をあけてホースを取り付けたのでこれを少しの間やり体験してみるのもいいのでは?と考えています。
ホースを取り付けたときは少し痛みが残っていたのですが、回復してくるとそんなに違和感もなく、毎日4回の透析液を取り替えることで時間が縛られていますが、何とか時間を上手く使えば今までと余り変ることのない生活が出来ると思います。

しかし問題は人間の体は順応していきますが体内壁も順応して行き少しずつ硬くなって行くそうです。これと共に透析液も量を増やす必要となり、機械を使って夜大量に透析をすることになる。でも多分いつまでも腹膜透析を続けることは出来ないと思っています。この後は腎臓移植かまたは血液透析に変っていく。

血液透析を長くやっている(15年)マオリ人の奥さんが自分の手を見せてくれ、血液透析の話を自慢げに聞かせてくれましたが、手から足からノドまでそこいらじゅう傷跡があり手にはプラスチックなど埋め込まれ、腕の一箇所はコブのように膨れ上がり「吹き出物か?」と思ったら血管だった。触ってみると脈が感じられた。

これには驚いた。私も将来はこんなになるかも?と思うと「ゾ~ッ」とする思いだった。まだ腹に長いホースのピヤスを付けておく方がいいと感じたものだ。
女房は私がこんな体になったと自己嫌悪に少しなっていますが、私自身は新しい経験でもあり旅行に行ったように今までと違った環境に自分を置き人とふれあいこんな生活も面白いもんだと思っています。

私が思うのはこのブログの題名もチェンジライフですので、人間が老化してゆく過程で色々と環境が変って行かなければ行けない。誰もがいつか経験をしなければならない人生の旅だと思っています。

しばらくこのブログには上手く投稿できませんでした。
途切れた期間の進行状況はヤフーのブログにのせてありますが、こちらも書くようにします。

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