Monday, June 25, 2007

 

リタイヤ後のヨットライフ

2007年6月16日
冬になってしまいました。
冬になる前にカタマランを組んで屋根を付けたかったのですが、間に合わなかったようです。総てが屋外で組んでゆく仕事の為と天気に左右され, 我々のひ弱な力ではどうにも成らないのです。天気が良くなったら組み建てようとパーツは総てガレージで作り上げて有るのですが、積み上げてあるだけで冬の雨が多い季節になってしまったのです。

ニュージーランドの冬は、雨が多い地中海性気候ですので、雨に弱いレジンを使う仕事は出来ないのです。この先、春になると気温も上がり仕事がはかどると思うのですが、春には突風が吹き荒れこれまた仕事の邪魔をするのです。こんな状態ですので、今はガレージで又、出来る仕事をやっており、ガレージといえど屋根がある作業場は働きやすく、心休まる仕事場です。

何度もヨット造りのための大きな小屋が欲しいと考え頭を悩ましていますが、大きさが最低16メーターx8メーターは欲しいため、とても我々の今の資金では作る事が出来ずにいます。
こんなことを考えていますと、横から女房がインターネットで見たアイデアを教えてくれる。「サバクを文で表現する時、サバクをイメージするため平凡な考え方になってしまうらしいの、だから反対のことを考えると、例えばサバクに緑とか思うと、サバクの表現がイキイキとする文が書けるそうなの」 と、良い事を教えてくれる。
そこで作業小屋が欲しくてもかなえられない時、雨や風が吹き荒れている中でもヨットを造れる方法を考えることが今の我々が出来ることだと考えなおす。これだけでも気持ちが落ち着く。

ところでガレージで今やっている仕事は、手間暇のかかるマストを作っているのです。マストとは15メーターの長さで直径40センチ弱、これを二本作ろうとしています。自然の中からアイデアを求め竹をイメージして節を作り強度を保つようにしました。これにセールを張るのですが、これは中国の帆船が使っていたジャンクセールを使う事にしています。
カタマランの場合、突風が吹くと船がヒールしないので、どこかでこの風を逃がしてやらないと船が上ってしまい走りに影響を与えるため、ジャンクセールは自然に風を逃がすのでこれが良いと決めたのです。そして風が上がってくるとロープを放すだけでセールが自重で落ちるため、一人でも簡単に操船できるのが魅力的です。
こんなチャイニーズの昔のアイデアが我々のクルージングにピッタリではないかと思って居ます。

話しは変りますが、
最近のニュージーランドのインフレは困ったもので、日本を初め世界各国から高金利を求めた投資が入っており、返すことなど考えた事も無いニュージーランドの国民がドンドン借り出して散財しており、おかげで物価がうなぎ上りです。昔から「無いものは強い」と言うとおり、金など一銭も貯めない国民のため(一般論)生活は一見派手で金回りは良く、知らない人が見ると何と豊かな国だろうと思い込む人が多いと思いますが、プラスチックマネーを持っているだけで、今にも個人破産しそうな人達が多いのです。
こんな国民に金を貸し続ける投資が入っているのが現状なので、何時、国中が破産してもおかしくない状態です。キット日本の多くの人達がもうじき損をすると私は読んでいます。
個人的な意見ですが、今、日本人はニュージーランド ドラーを売るときだと思います。金利が良いと言う事は、リスクが多いということと正比例するのです。ニュージーランドの大蔵大臣でさえも投資は沢山だといっているのに未だ高金利を求め金が流れ込んでいるのが現状です。
みんなが投資をニュジーランドにするという時、同じ事をやっていると虎の子を無くすのが当たり前というところに、今現在気づく人は少ないと思います。投資の専門家達は他人の金は動かすけれど、絶対自分が損をしそうな投資には手を出さないのが普通です。金儲けは難しいものですね~。

今、我々のカタマランの名前を考えている所ですが、「ゼロッサム ゲーム」にしようかな~と考えています。


リタイア後のヨットライフ

2007年5月20日

好天が続いていたので仕事がはかどっていたのですが、仕事がガレージでの部品作りだったので、ガレージの中はヨットの部品だらけになってしまいました。おかげさまで、大きな部品は総て作ってしまったと言って良いくらいまで仕事がはかどり、それではと、久し振りにテント小屋に戻り、造り掛けのヨット造りに戻ったところです。
何分工場が無いのでこれからは天候に左右されることが多く、仕事の進み具合は天候次第と言ったところです。

天気さえ良ければガレージで造った部品を組み合わせてゆくので、見る見るうちにカタマランの形が出来て来るでしょう。カタマランが形になってくる事を空想してみると、何とも言えない現実だけどもあの夢に見たヨットが出来るように思ってくるのです。
部品作りでさえも窓枠やドアが付く壁とかを作っているとカタマランが出来て来ている実感がしてきます。未だ、知らない人が見たら船を造っている位にしか見えないといったところですが、部品を組んでゆくと大きなカタマランが出来て行くのが素人目にも解るようになるだろうと思っています。
ここまで出来た時には人に見せたいと考えています。船の大きさは日本の家屋よりひょっとしたら大きいかもしれません。今は自分でも、本当に完成できるのかな~、と言うところですが、毎日少しずつ地道に造っていると、なんとなく夢のカタマランが出来出しているのです。

ところで、お金を稼ぐ事より使う方が簡単ですが、私の得意と思っていたお金を使う事がこんなに大変ダッタとは思わなかった。と言うのは、材料費が湯水のように出てゆくヨット造りでは、少しでも無駄をなくし有意義に、少しでも価値有る買い物をしたいと思うのが私の考えなのですが、これが大変精力のいる仕事なのです。

ニュジーランドでは沢山買うと安くしてくれる訳ではないのです。日本人としては沢山買う上客だから少しは安くしてくれても良いのではないか?と甘い考えを抱くのです。確かに最初から2~3回は約束した値段で売ってくれるのですが、必ずと言って良いくらい、良く売れると思った売る側は、値段を上げてくるのが一般的です。基本的にハンティングの生活の血を引く人達の成れの果てであるためか?そこに獲物がいると思うのか?必ず値段を上げてくる。

今、ヨット造りにレジンを沢山買うのですが、いつもの材料屋がこの様に値段を上げてきたので、それならばと広告で見つけたレジンが安いと思われるところに問い合わせ大量に買ったのです。ヨット造りではこの位の量ではとても足らず、追加をすると今度は原材料の値段が上がったのでもう少し金を出してくれと言って来る。

この前は、親切にもオークランドからはるばるレジンを届けてくれたので、親切な人だと思っていた所、実際は様子をのぞきに来たのが目的だった様です。そのとき領収書と一緒に値段表を黙って渡されたが、後で見てみると値段が上がっているのです。広告で宣伝しているのに値段が上がっていたが我々には関係ないと思っていたら、次に頼むとレジンの値段が上がっているのです。

電話で交渉してみると 「原材料が上がったので値段が上がった」と言うのです。だから安くはならないと言い張るのです。そこでヨット雑誌に広告を出しているではないか?と言い返すと、電話の向こうでクスッと笑い、広告を見ているのか?と、問い返し、それでは仕方ないバレタカ~と又前の値段に戻すのです。バレタといっても決して謝る事は無く獲物を獲り損ねた、と言ったようにケロッとしている。
電話でも嘘ばかり付いてつじつまが合わない。それでも平気な顔をして嘘を付き続ける。これで値段は解決したのだが、こちらも相手の商売を疑い始めたので品物の重さを量ってみると案の定今度は量が少ない。又電話をかけて苦情を話すと又嘘をつく。今度はレジンを専門に扱っていると思われる人が電話に出て、レジンの比重がどうのこうのと説明をする。こちらはどうせ嘘を言っているのだろうと信じてはいないのだが、反論の余地が無い。そこで一旦電話を切り作戦を考える。

現代というのは便利なものが有りインターネットでレジンの比重を調べてみる。やはり相手は嘘を言っていたのである。我々の使っているレジンの比重は1,19ぐらいだと解ったので、女房が夜なべをして細かく計算を書いてメールで相手に送りつけたのです。余り細かく計算を書いて送ったので、こちらの人は一般に計算が弱いので解らないだろうと思っていたことに、我々はこの土地に20年も住んでいるしヨット乗りやボートビルダーの知り合いがいると書き加えた。
次の日には電話が入り、謝りもせずに, 新人が比重を間違えて詰めたし、当方の比重は1,14ぐらいだと言い、10リッター少なかったから、この足りなかった分は、直ぐ送って欲しいか?次の注文の時に足して欲しいか?と、堂々と言う。電話に出た女房が本音の痛いところを突付くと相手は慌てて話を変えてくる。嘘八百とはこのことだろう。

こんなやり取りをしながら総ての材料を買い求めなければいけない。こんなに疲れる事はない。しかし数字というのは計算をすると嘘をつく事が出来ない。ちなみにコンピューターも数字がベースで成り立っているそうである。

まだまだこんな駆け引きにも負けずにこれを乗り越えて夢のカタマラン造りを進めて行かなければ行けない。最後まで精力が続いて生きていられるだろうか? いや、造り終わるまで死ぬわけには行かない。何か目的を持って生きているとなんとなく長生きできるような気がする。



Comments: Post a Comment



<< Home

This page is powered by Blogger. Isn't yours?