Thursday, August 02, 2007

 

カタマランのデザイン その2

カタマランデザイン その2

私が今造っているカタマランは船体がフォームサンドイッチ方式です。強度と軽さを安価に両立させることに挑戦してみました。

カタマランの問題点であるピッチングを出来る限り抑えるため、重たいものは出来るだけ船体の真中に、また出来るだけ低い位置に置く。    
バウの形状は波をスムーズに切り裂けるように、包丁をイメージしたように細くシャープである事。
スターンの形状はスペース的に多少狭くはなるのだが、船体の真中と比べて細くする。
スターンを細くすると、バウから流れてきた海水が抵抗無く流れ去り、波でスターンが持ち上がることが少くなり、結果的にピッチングが少なくなる。

ピッチングが起こるとせっかくのスピードが減速しおまけに乗り心地が悪くなる。
カタマランの場合ヒールしないのでピッチングを出来るだけ少なくすると滑るように海面を走る。

ピッチングにもう一つ大きく関係するのはリグの重さです。
普通46フィートぐらいのマストの重さは、アルミ製で400キロぐらい、ブームが60キロ、リギンが120キロ、フォアーステイが60キロ、セールなどなどで、合計約700キロチョットに成ります。

私が考えるマストは、船体と同じ材質を利用して8角形の形で繋いで行き、中には竹の節のように1メーター当りに対して2個の節を入れ内部全体にグラスを貼り強度を出して釣竿のように繋いでゆきます。
その繋いだマストにグラスを貼り、その上にユニグラスを貼って縦の強さを出す予定です。出来ればカーボンテープで強さを出したいところですがどうなるか未だ解らないといったところです。

このマストにはリギンも無いフリースタンディング(マスト自身で立つ)、このマストを支えるのはデッキと船底のマストパートナーだけです。
これにフルバテンのジャンクセールを張ります。
このジャンクセールは大きな雑巾のようなもので、これをレージージャックで支えるためブームが有りません。

このリグの重さはマストが1本100キロぐらい、セールがダクロン製として多分30キロぐらい、各船体にマストが立つため合計260キロぐらいで収まる予定です。

今、造り掛けの船体片方の重さが400キロチョット、我々夫婦で滑車とテコを使って何とか動かせるぐらいの重さです。これに内側にグラスを貼ると500キロぐらいになるでしょう。カタマランですのでこの船体が2個、これを繋ぐブリッジデッキとサルーンの重さが多分500キロとしますとこれに内装500キロを加えますと合計約2260キロ。

これだけではすまないので後1000キロ増えるとして3260キロ、多分(としかいえない)3トン半~4トンぐらいにしたいと思っているのです。一般にこのぐらいのサイズのカタマランの平均は7,5トンぐらいです。

もし計画通り造ることが出来たら大変軽く造る事が出来ると内心喜んでいます。
私としては趣味の遊びですので、大きなプラモデルを造って遊んでいるような気持ちでいます。(出来るかな~)

ここでエンジンの事を考えますと、このサイズのヨットではディーゼルエンジンが一般的ですが、重量をアウトボードエンジンと比べて見ますと、冷却関係やフィルターなどなどの細かい物を入れますとディーゼルエンジンは、アウトボードエンジンの4倍ぐらいの重さになるのです。

価格も自分で取り付けるとしても5倍の値段がします。何でこんなに高いのか?と疑ってしまうのですが、性能や安全性を比べてみますと
一番問題となるのが燃料の発火性でしょう。これは取り扱いでかなりカバーできるのではないか?と考えています。
ガソリンとディーゼルの燃料消費と値段ですが、ディーゼルエンジンはガソリンの60%ぐらいの諸費ですので、ガソリンは1,6倍ぐらいに高くつくと考えられます。

しかしヨット自体を軽く造りますと、エンジンへの負担も少なく速度も上がりますから小さいエンジンで済みます。一番エンジンが必要と思われるのはマリーナへの出し入れであり、バッテリーのチャージだと思います。
無風時には海も静かで少しのエネルギーで走りますので力強いエンジンは必要有りません。
カタマランのように二機エンジンがあれば片方を休め、交互に始動させれば長時間のエンジン使用に耐えます。

そこで私は今までの経験から今回はアウトボードエンジンにしようと考えています。メリットとしては、軽くなる、燃費は高いがエンジン自体が安く成るため経済的である。
私が今持っているモノハルはディーゼルエンジンが載っていますが、ディーゼルエンジンの一番のトラブルは燃料に水が入ることです。

どうして入るかと言いますと、ディーゼル燃料は質が悪くても良くても、タンカーで運ぶ時にすでに水が入っている事と、船内のタンクの燃料が少なくなってくると空気中にある水分が温度差で露となりタンクにたまる。これがエンジンに回りトラブルを起こす。
クーリング関係もよくエンペラーが壊れたり、エンジンオイルもガソリンエンジンより頻繁に換えなければいけないことなどと問題も多い。

風や潮の流れの無い時には私の8トンのモノハルでもディンギーに付けた2馬力のエンジンでも結構本船を動かす事が出来る為、
軽いカタマランでは10馬力あれば充分走ることが出来ます。
10馬力のエンジンを2機付ければ小回りも効きますし、静かな風の無い時には一機だけエンジンをかければ燃料も少なくて済み、
バッテリーチャージしたい時には発電機と充電器があれば充分だし、日頃の電気はソーラーパネル(800W3枚位)とウインドジェネレーターを使う予定です。これにバッテリー400アンプで船内の電気をまかなうことが出来ると考えております。

色々と考えてゆくと先が長いね~と思ってしまうのですが、こんな事を考えている事自体楽しい時間だと思います。

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