Saturday, October 06, 2007

 

ブレーキングポイント

ブレーキングポイント

約2ヶ月ぐらい掛かっていたマストがほぼ完成しました。
冬から初春にかけて天候と気温の関係上何か出来る事がないかと考え、船体も出来ないうちからマストを造り始めやっと完成します。
レジンはエポキシを使っているので気温変化に対して敏感に反応するため、前にも書きましたが日中最低15度まで上がらないと上手く硬化しないのです。

硬化剤には冬用と夏用その中間が有りますが、それらを上手く使いこなし気温が低い時や高い時に応じて作業を進めます。
天気の良い日屋外で作業をしていますと急激に温度が上がったり、太陽が陰り気温が落ちたりと屋外の作業は難しいのですが
作業小屋を持たない我々は「自然と共に過す」と、ブログの題名どおり自然の顔色を見ながら作業を進めるので時間的には何時出来上がるのか?分からないというのが本当のところです。

冬の間小さなパーツ(6メーター)ぐらいまではガレージで造る事が出来たのですが、だんだん作業が大きくなってくると野外で造るしかなくなってくる。
それに加えて我々夫婦二人で持ち運べる重さという条件が追加される。
マストの場合一本約80キロ位ですので何とか動かす事が出来、転がす事が出来るのですが、この辺が限界でしょう。

この後、冬の間ビニールシートをかぶせ放って置いた船体造りに立ち向かいます。
今船体の重さは約450キロと予想します。これを夫婦二人でどうして右に左に、上下に動かしながら船内にグラスを張ろうか?と思うのが今の課題です。
この船体が二つ並びカタマランとなってゆくのですが、作業スペースが限られている事や半分埋立地でもあり地盤が軟らかい事が問題で、
風避けの柱が立てられずに困っており、この柱を立てることができれば柱を使って滑車を使えるのだがと羨ましく思うけどこれもだめ。

まったくこれもだめ、あれもだめ、と制約は一杯ありますが、そこは趣味の世界、何とかこの条件の悪さを乗り越えてカタマランを造ろうと考え頭を悩ましているところです。
口ではそう言っても気分的には逃げ出したく成る気持ちを天候のせいにし、これ幸いにと船体造りを冬の間放って置いたのですが、春になって気温が上がってくるとこれ以上自分を誤魔化すことが出来ずに、重い腰を上げなければいけないとやる気になっているのです。が、春は強風の季節でもあり、又この強風と戦いながら船体造りをやらなければいけないと頭を悩ましている毎日です。

昨年の春はエルニーニョだったので西風が多く何度も簡易作業小屋を壊され、造っては壊され、立て直しては壊され散々な目にあいました、おまけに出来上がった船体まで倒されてしまい未だその修理もしていないと言うところです。
でもこの嵐の中で船体が叩きのめされる事を見詰めておりますと、これは良い強度の実験となるのではないか?と考えております。

船体の何処が弱いのか?この嵐によって船体の疲労はどうなるのか?などなど空洞実験していると、考え方を替えると嵐も見方になってしまうのです。
こんな強がりを言いながら嵐の通り過ぎるのを待っていますが、意外と被害が少ないのを発見して内心喜んでいるのです。

一旦海に浮かせるとこんな嵐でも簡単には沈まない事が必要になってくる。おまけに波がぶつかり船体にどのような打撃を与えるのか?
これはその時、その時により条件が異なり計算では出ないものです。それが証拠にアメリカスカップのヨットでも船体が半分に割れてしまう事実があります。
大金を使い専門家?がコンピューターで計算して、カーボンをふんだんに使って造っても天気の良い日に船体が半分に割れてしまう。

こんな事を思うと野外の空洞実験は意外と将来フィードバックするのではないか?と自分を慰めております。
ところで誰か?ボランティヤーとなる奇特な人はいませんか?
この船体の内側にグラスを貼りガレージで造った床、窓枠、屋根、を組むと雨や風に少し強くなるので、ここがカタマラン造りのブレーキングポイントと成ると思っています。

ここまでをこの夏の間に出来上げれば、後は天気の良い日にボチボチやれば良いと考えているのです。

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