Sunday, January 20, 2008

 

カタマランの表玄関が出来た


カタマランの表玄関が出来た

昨年12月20日ごろから晴れた日が続き仕事がはかどっていましたがここでついに雨が降りだしました。
熱帯低気圧が近づき雨を降らしていますがコースが少しずれ我々の所はそんなに被害はありません。

この雨でやっとノンビリ出来ると喜んでいます。人間は何て勝手なものだと自分でも思います。
雨が多いと何とか雨が止んでくれと祈るくせに晴れた日が続くと少しは雨が降ったらどうだと思ってしまいます。

とにかく晴れが続いたおかげで体は疲れましたがカタマランの玄関と言ってもよい入り口が出来上がり取り付けられる日を待っています。
この入り口は一番大きなパーツと言ってもよい大きなものですので最初は半分づつ作り後で繋ぎあわそうと考えていましたが、
ガレージの中の物を外に出してビニールシートでくるんで置き、ガレージにスペースを造りここで繋ぎました。

このパーツはカタマランの二つの船体を支えると共に屋根の重みや波をかぶった時のために強くなくてはならないものなのです。
船体の中のバルクヘッドと繋ぎ船体のネジレやゆがみに耐えなければいけない。
荒れた海でのバルクヘッドに掛かる力は35フィートのモノハルで10トンと言われています。このフォースに耐えられるようにグラスをバッチリ張り、おまけに建築の梁のように三角に縦方向に強くなるようにファイバーグラスのテープを張る。

これで造っている我々も安心感を得られるぐらいにしっかりとなった。このパーツを安全の為の保険代わりに二枚張り合わせ繋ぎ合わせる。
カタマランの場合二つの船体を強く繋ぎ合わせることが必要なのでこのバルクヘッドがカタマランの保険である。

一般的にはマリン使用のベニヤが使われるのだが重たくなるため船体と同じ材料にグラスの補強を多くしてそれに見合う強さを出したのです。多分重さは一枚40キロ、これを二枚繋ぎ合わす。
船体内にはバルクヘッドを二枚合わせで合計8枚張る予定です。小さいバルクヘッドは合計6枚、これらの合計200キロぐらいになります。

ただ今ガレージでこれらを製作中、出来次第船体に取り付け、その後床作りを始める予定ですが、日中の暑さの中で女房と「1センチ位違っている」「イヤ違っていない」女房が「もッと正確正確に造ってよ」と言うと「1センチぐらいどうでもいいじゃないか」と口喧嘩をしながら暑い暑いとイライラしながら細かい仕事をしています。
夏といえどもレジンを使う仕事が多く冬のような格好にマスクをして帽子をかぶり汗だくになりながら仕事をする。
服も布製だとレジンが付くと浸透して体がべたべたになるため、色々試したあと今では女房はカッパを着て働いているためまるでサウナのようだと言っています。

毎日が大変そうで、楽しそうで、楽しそうで、苦しそうな日々を送っています。
こんな生活をしている所に友達のドイツ人のバンクがやって来ました。
彼は建築家なんです。

日本の有名な建築事務所に勤めていたのですがサラリーマンがあわないためやめて自営業をやっています。毎年ドイツの寒い冬を逃げ出しニュージーランドに何ヶ月間かやって来るのです。昨年もカタマランを見に来たいとメールをくれたのですが来れなくて、今年はニュージーランドに着くと真直ぐにやってきたのです。

建築家の観点からカタマラン造りを見てお褒めの言葉を沢山頂いたのですが、一番驚いていたのは材料の軽さだったのです。我々の材料は1メーター四方厚さ2センチで600グラムこれにグラスとレジンで約3キロ弱、この大きさのマリンベニヤ板の重さは?どのぐらいだろうと驚いていました。(ちなみに手持ちの板で概算してみた所15キロ)
建築の場合特別重さの重要性はあまり考える必要は無く、船の場合は強くて軽い事は重要なのでこの軽さと強さに多くの材料代をツッコムのです。

私の場合はこの材料を見つけ「これはいける」と感じたので造ることにしたのですが、彼は見本を持って帰り強さの実験をするといっていました。
彼は建築家と言っても自分で色々造ってみたいタイプなので我々がカタマランを造っているのがうらやましそうでした。
実は彼もヨット乗りの一人でニュージーランドにヨットを係留してあり夏のよい時期にニュージーランドで過しています。

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