Saturday, February 23, 2008

 

カタマランの床作り

カタマランの床作り

フランスのヨット,トリマランがニュージーランド沖でピッチポールし横転したことが良いニュースソースとなっています。
記録に挑戦するレース艇が横転してもレースカーがスピンして横転したようなものですので特別何とも思いませんが、30ノットでサザンオーシャンを走り抜ける事を考えると「凄い」と感心します。

このヨットは曳航され陸に揚げられました。これを修理して再度記録に挑戦するそうです。今度はきっと成功するでしょう。

我々はただ今、カタマランの床に挑戦しています。世界記録に挑戦している人達がいますが我々は床作りに挑戦です。
床作りは出来上がれば見えないところでもあり、こんなのは簡単に出来るとタカをククッテいたのですがこれが大変な仕事です。
床の型に一枚づつサイズを取りジグソウで切り出してゆくが、床の表面や場所によって色々な個性がありこれにあった形を切り出してゆかなければいけない。一回で形を切り出せないので、切り出した形をグラインダーで削り、再度合わせてゆく。

これを100枚ぐらい造らねばならない。それが出来たらこれを一枚づつ貼り付けてゆく。「大変な仕事である」ヨット造りで一番大変な仕事かもしれない。
床のスペースを何か入れ物に使いたいため箱状に造りその上に床板を張る、一見簡単そうだが船底の補強と一番多く歩く場所である為に丈夫さを要求される。

この面倒で細かい仕事をするために助かっている事は、ただいま雨模様のため涼しい事が救いです。この様な細かいイライラする仕事の時に暑いと気分を逆なでされた様で頭がパンクしてしまう。
やはりコンナ面倒で細かい仕事は音楽でも聴きながらノンビリと気分良く仕事をしたいものである。
今、も一つ良いのは、ビニールシートを掛けながらでは有るが雨でも多少の雨漏りを我慢すれば仕事が出来るようになっている状態が嬉しい。
昨年は雨が降れば途方にくれていたのに今は少しの雨だったらカタマランの中で働く事が出来る。これは我々にとって天と地の違いである。

こんなチョッとした違いに喜びながら面倒な床作りを毎日しているのです。床が出来上がったら写真を撮ってお見せします。
この床作りと平行して水のタンクを作っているのです。大きさは90x100x40、厚みを引くと約300リッターぐらいか?このタンクを両サイドに一個ずつ取り付ける予定です。

基本的に飲み水は別の小さな入れ物に入れて細かくしまい込み、このタンクの水は洗いものやシャワーなどに使う。水の補給はマリーナや雨水を中心としています。
飲み水はミネラルウォーターを買ったり、雨水をためて飲む予定です。地域にもよりますがこの辺は雨水が一番綺麗な水と思われます。
我々が今の生活で飲んでいるのは、井戸を150メーター掘り、汲み出したミネラルウオーターを飲んでいるため、これに慣れきっておりマリーナの水は不味くて飲めなくなっています。うまい水の事は真剣に考えています。

最近は浄水器や造水器などをヨットに積みますが特別燃料や電気が必要となって来ます、この必要性を長年考えているのですが、これらを備え付けている人達に話を聞きますと実際にはあまり使っていないように思います。

造水器を使えばフィルターの問題があり、かさばる高いフィルターを一杯用意しなければいけないし、使用後にはフィルターを洗い流さないとバクテリアが繁殖して使い物にならないと聞きます。
こんな面倒なことをしなくても昔風の雨水を溜め込む方が我々の生活にあっていると思うのです。最近は飲み水を簡単に買うことも出来るし、今までの経験から考えて水の補給はほとんどいたるところで可能だと思うのです。

ところでこの水のタンクに今水を溜めて水漏れのテストをしています。丁度雨降りのため水が溜まる?と思い外に出しておいたのですがあまり溜まらず、ホースで水を入れここまで入れたと言う印をして置く。雨がこのまま降ってタンクに溜まると水は増えるし、水漏れがしていると水は減って行くはずである。

この水を入れたタンクに、船体に使ったマテリアルの端仕切れを放り込んで浮力テストをしてみたのです。
もしカタマランがバラバラになり海でどうなるかと言う想定です。我々の材料はプラスチックの中でも一番軽いので、その材料にグラスを多く張った一番重そうな端切れを投げ込んでみました。

結果は予想どうり水の上で沈む事無く風船を膨らませ水に浮かべた状態と似た浮かび方で、風が吹くとスーッと動き、このカタマランが完成した時に海の上で軽い風船の様にスーッと走る事が予想されます。
この水に浮かんだ切れ端に一キロぐらいの錘を置いてみました。これでもこの切れ端は水に浮かび錘を載せて風が吹くとタンクの中でセーリングしていたのです。

この船体の切れ端は15センチx20センチぐらいですので計算をして見ますと、1立方センチあたりの船体のマテリアルの浮力は3、3グラムと思います。
この計算で船体全部のマテリアルを大体計算してみますと1トンぐらいのマテリアルの浮力があると思われます。
これはどう計算するのか?分かりませんが、もしこのカタマランが海でバラバラになったとすると絶対に沈まないだろうと思うのです。

参考に手元にあったパーチィカルボード(紙のような物を貼り合わせた板状のもの)も水のタンクに放り込んでみました。これは水面ギリギリに浮かび我々のヨット材料と違い今にも沈むのではないか?と思うほど浮力がありません。しかし沈みはしないのです。
これに物を載せるときっと沈むでしょう。

この実験からこのエクストラ浮力はヨット造りにおいてどう理解すれば良いのか?分かりませんが、この浮力が軽い船を造り、小さな力で船を速く走らせるだろうと想像できます。

Comments: Post a Comment



<< Home

This page is powered by Blogger. Isn't yours?