Friday, June 13, 2008

 

ヨットと腎臓

ヨットと腎臓

カタマランはただ今フェアリング工程です。
毎日女房がフィラーをレジンと混ぜ合わせそれを私が船体に塗りつけてゆく。何とも大変な仕事である。
この仕事を地道にし船全体を塗らなければいけない。

何でこんな大変な仕事をしなければいけないか?と言いますと、これが個人でヨットを造る上で仕事量は多いが経済的なのです。
単純労働ですので毎日少しずつやっていれば1ヶ月ぐらいで終わるのではないか?と考えております。
ニュージーランドはこれから冬になりますのであまり働く時間がなく、直ぐに一日が過ぎてゆきますがその分ノンビリと働いています。

ところで、先日テレビでアメリカの腎臓移植の番組をやっており自分の体の様な気持ちで番組を見ていたのですが、三人移植して二人が体の拒絶反応により死に、一人が成功して普通の生活をすることが出来たという番組でした。データーでは、25%の人が拒絶反応を起こすそうです。
私個人の考えでは病状が悪化すれば腎臓移植したいと考えており、人工透析で不自由をしながら生き延びるより「勝負」してみようと考えています。

たまたま病院のドクターと会う日がテレビ番組の次の日だったため、ドクターにニュージーランドの腎臓移植の現状を聞いてみたのです。
今のドクターはイギリスから移民して来たヨット好きのドクターで、レースで大西洋を渡った経験の持ち主であり自作のヨットも作ったことがある人です。
何故かドクターと言うのはヨット好きの人が多く、私もドクターに合う度にヨットの話をする為に来た?と思うほど病気の話しよりヨットの話に成ってしまいます。

このドクターも開口一番『ヨットはどのくらい出来たのか?』と聞くのです。この国では趣味の話が出来ないとお互いになじめないところが有り、たまたまカタマランを造っている事が幸いしてドクターに親近感を持ってもらっています。

ところで、このドクターに腎臓移植の話を聞いてみたのです。
将来の計画のためにも私の腎臓が後どの位持つのか心配しており、最悪な場合カタマラン造りも挫折しなければいけないかも知れず、完成したとしてもセーリングの途中で心臓発作でも起これば女房一人でどうするのだろうとの心配をしている。

女房も自らドクターに思い切って『自分の腎臓を提供しても良い』と言って聞いてみたのです。

もう一つ、「外国で移植するのはどうか?」と聞いて見ました。ドクターが言うには
『インターネットで盛んに外国で移植する話を宣伝しているが、違法である事と他の病気を持っている可能性がないかと言う検査が無く、新たな病気をもらう可能性がある』と言う。そしてこの国での移植を何故か目を輝かせて勧める。

女房の腎臓を移植する件については『ニュージーランドでは未だ血液タイプの違うもの同士の腎臓移植はやった前例が無い』と言うのです。
これでわが女房はホッとしたのでしょう。

将来セーリングするにはと言う話しに成り、ドクター曰く『私だったらセーリングに行く』と言う。
『ヨットに人工透析の機械を積み込んでいったらどうだ』という始末、ドクター自身がセーリングに行きたいので話が弾むのです。ちなみにこのドクターの奥さんもセーリングに行きたいと言っているそうです。世界一周も勧める。行く先々の病院で人工透析用の液?を積み込めばいいとも言う。

話が弾み『私は病院の腎臓移植チームの一員だからまた情報を教えてあげる』直ぐに腎臓移植をするわけではなくセーリングに行くわけでもないのだから、もう少し調べてみると言ってくれたのでした。

前回はアルコールを飲んでも構わないとこのドクターが言ってくれたため気を良くしてワインなど飲んでいたら、持病の通風が出てしまいまたワインの変わりに「水」を飲む事になってしまった。
通風が出ると痛いので痛め止を服用するのだがこの痛め止が腎臓を悪くしてゆくため、出来る限り痛め止を飲まないようにするには節制した生活を送るしか道は無いようです。

東洋医学がいいとは言わないのですが、西洋医学はこれには効くが、必ず副作用がありどこかが悪くなってゆく。ヒョットしたら「固定客づくりをされているのか?なぁ~」と疑ってしまう。

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