Monday, July 21, 2008

 

フェアリングステージ

フェアリングステージ

いつもこのブログは雨の日に書くので、読む人が見たら毎日雨ではないかと思うだろうが平均すると晴れの日が多いのです。どうぞ誤解無く。
昨日は久し振りの晴れ間に喜び「サァー今日は頑張って働くぞ~」とフィラーを塗りたくった船体を磨き出す。朝はあんなにそこら中濡れていたのに揺り返しの強い風が吹き出すと見る見る間に乾燥してきた。
ここ何日か雨の日が続きカタマランにコケが生えるのではないか?と思うほどだったのが風の力で総てが乾いてしまった。

ありがたい事にこの時とばかり磨き始め総ての仕事を今日中にやりたいと意気込んだが、あまりにも仕事が多くとても一日では無理で午後には疲れてしまい何時ものように「また明日にするか」と座り込んでしまった。
その「明日になって昨日の続きを」と始めようとしたら雨が降りだした。

「明日と言う日は無い」そこでこのブログを書いています。
野外工場というのがカタマラン造りのネックとなっているのだが、いい事もある。フィラーを磨くと凄いホコリがでるのですが、野外工場の場合は風に乗ってどこかに飛んで行ってくれるので助かる。
これが工場内でこの仕事をすると考えてみるとこの磨いたホコリをまた掃除して回らなければいけなく、掃除の仕事だけでも少なくて済むとこのメリットを喜ぶ。

ここしばらくは嫌でもこの仕事をやらなければいけなく、あまりカタマラン造りに変化が無く、ブログを書くにも同じ様な事を書くことになり写真を撮るにももう少ししなければ「絵」にならない。
船体にフィラーを塗っては乾かしそれを磨く。どこまで磨けばいいのか?いつまでこの仕事を続けるのか?と言うと「自分がギブアップ」するまでと言われている。
私の場合早めにギブアップをしたいと考えています。

凝り性の人はこの工程で毎日毎日磨くのですが、私の場合「個性を重視して」適当にやめて先の工程に進みたいと考えています。
(フェアリングの芸術)と呼ばれているが、私が思うには(ごまかしの芸術ではないか)?。
この工程を頑張ってやると人が見たときこのカタマランは素晴らしいと評価?がよくなるのだが、性能には余り関係が無く重たくなってしまうのが関の山です。
しかしマリーナで人がこのカタマランを見たとき『いい船ですね~』と言われたかったらもっと磨き出さなければいけない。

10メーターも距離が離れたところから見れば余り関係が無くなることなのに、何故か?頑張って磨き出さなくてはいけない。
ここがヨットを造る上で人件費が掛かるところである。
一般にビジネスで造る場合にはこの人件費を削る為に、型にはめ込み、ペイントをしなくても良いように一番先に型にゲルコートを塗り、その上からグラスとレジンをはり付けてゆく。これが固まるとバキュームで抜き出す。
これで出来上がり。

内装は別に薄い型を造りはめ込むと大体の内装が出来(インナーハルと呼ぶ)、その上に内装の仕上げや計器を取り付ける。また別にデッキを同じ工程で造ったものをこの上にかぶせる。
プロダクションはこれで出来上がり。

しかし自作はこの様に行かない。まず工場や型が無い。これだけで物凄い資本が掛かるため一艘位造るだけでは採算が合わない。どのぐらいか?と考えると「10艘」ぐらい造らないと採算が取れないといわれている。
そこで別の道を探すと他人の使った型を借りて船体を造ってもらう方法がある。これなら比較的簡単で速く綺麗な船体が出来る。

しかし同じ船しか出来ないところが残念な所である。後は一般的に「鉄」を使って造る方法がある。鉄は造船上一番安い材料と言われている。しかし重い欠点があるので50フィート以上で無いと他の船と同じ性能とならない。
一般に「鉄」は強いと思われているが鉄を使っても薄い鉄なので岩に乗り上げたり、金属疲労や錆びの問題がありよほど大きな船で無いとレジャーには向いていないようだ。

今はやりのクルーズシップでも岩にぶつかっただけで簡単に沈んでしまう事故がこれを証明しており、最近は高くつくが多くの豪華な船はアルミで造られている。
とにかくヨットを造っているとコストが掛かる事が実感出来る。以前70フィートのカタマランを見せてもらったことがある。

この船のデザイナーにスキッパーを紹介され見せてもらったのだが、素晴らしいヨットだったけど私の欲しがる船ではなかった。この船のオーナーはアメリカ人のビジネスマンで、浸水したばかりのこの船をアメリカに向け回航する直前でした。
話しはこの船を一艘2億で注文を受け二艘一度に造り出したそうですが、完成後この会社は倒産してしまいました。

いかにヨット造りは見えない予算が出て行くという事がこの話から窺えます。道楽と呼ばれるのも分る気がします。ヨットなど生活に必要な物ではありませんね~。
こんなことを思いながらも又フィラーを船体に塗っては又磨き落としている。なんて馬鹿なことを繰り返しているのだろう。「これが馬鹿な私の趣味なんです!」

Comments: Post a Comment



<< Home

This page is powered by Blogger. Isn't yours?