Tuesday, October 13, 2009

 

私の理想のカタマラン




カタマランを造って行く時毎日のように考えることは「もし この船が嵐にあったら 嵐の海をどう乗り越えるのか?」と言うことです。私は今の健康の問題もありますが、もしこのカタマランが完成したら、まずシェークダウンとしてニュージーランドコーストをセーリングしてこの船に慣れ、翌年にはアラスカを目指してセーリングしたいと思っています。

ただ観光して周る旅はもうしたいとも思いませんので、行く先々で釣りをしながらセーリングをして老後の時間を過ごす。こう考えています。

そこで、大洋を航海することを考えこのカタマランは前部に窓をつけていません。大洋では大波に打たれる可能性も出てきます。私の経験では12メートルぐらいの大波が後ろから毎日押し寄せてきました。
そのときはモノハルでセーリングしていましたので、後ろからの波がヨットにかぶらないように又前の波につっ込まないようにヨットのスピードを調整しながら走ったのです。1度だけ大波を食らってしまいました。

コックピットはプールと変わり海水と泡だらけでした。津波のように引き波に体を持っていかれないようにコックピット内にロープを張り巡らしそれにハーネスを掛けてつかまっていたのです。
操船はウインドベーンがやってくれますのでセールを小さくして波を丁寧に超えてゆきます。少し波の斜め方向に下って行き波の抵抗を出来る限り避けるように走りました。

斜めに走ると目的の方向からだんだんと外れてゆきますが、2日ぐらい同じ方向に向かいそして方向転換をして又2日ぐらい反対方向に走ります。このとき方向転換をするのがとても難しいのですが、テクニック的にはサーファーが波の途中でターンするように波を上りきるチョット手前で思い切ってターンするのです。勇気が要りますが思い切ってやるしかありません。

ここニュージーランドからアラスカに向かい出発すると考えますと、以前我々が向かったタヒチの方角へ行くと考えます。タヒチの手前あたりでハワイの方向に向かいハワイでいったんストップオーバーして、カナダのバンクーバーに向かいカナダの西海岸沿いにアラスカに向かう。
このコーストでたぶん荒れるのはニュージーランドからタヒチに向かう時だろうと想像します。

前回はセキスタントを使って行きましたが、今度はGPSとコンピューターにプロットし天候を読みながら行くので比較的簡単に行くことができると思います。しかし、もしも、嵐にあったらと考えて見ますと、今回のカタマランはドジャーを大きく作りましたので、セールをすべておろしてもかなり走ります。嵐になれば方向転換して風に船を立て、風上側にパラシュートアンカーを流します。なぜならば船が風により風下に流されますからパラシュートアンカーを風下に流すと船に絡まってしまうのです。

前に向いたカタマランは大波を受けない程度にロープを出して波間に漂います。嵐は2日も我慢すれば通り過ぎるものです。その時もしも大波を前面に食らった場合窓があると壊れる可能性があります。以前、カタマランの大きな窓が波で壊された記事を見ました。モノハルでも同じです。最近の船では窓が大きくなってきて波に壊されることが多くなってきました。
そして窓が大きいと熱帯でセーリングするにはあまりにも熱すぎます。

セーリング中は、見張りが一番の仕事で窓から見張ることも出来ますが、もしもコンテナーが海上に落ちていても見つけることが出来ずにぶつかってしまうかもしれない。最近のセーリングではコンテナーにぶつかる船が多くなっています。

こんなことを考えて我々のカタマランは前部に窓がありません。その分船の重量が減りました。
前にも書きましたが、一昔前のセーリングと違い今のセーリングは計器でポジションと天候を読み、荒天をかわしながらセーリングする時代なので、荒天から逃げれる速い船が安全となってきます。嵐を天気図で見つけると20ノットぐらいで?移動してきますので嵐のコースを見張りながら嵐の来ない方向に逃げるのがコツと思われます。そのためにも軽くて速いカタマランは有利となるのです。

それから最近外洋セーラーの悩みは嵐の海より風のない海です。外洋セーリングしてみると良くわかると思いますが、長期のセーリングはコーストのセーリングより装備と食料、燃料などで1,5トンぐらいは重くなっており普段よりもっと走りません。このとき風がない海に行きますとこの広い大洋をいくら機走してもどこにも着くものではなく、燃料がなくなってゆくだけです。

これも私の経験ですが、南太平洋からニュージーランドに帰ってくるとき高気圧の真ん中に入ってしまい、タスマン海の大きなうねりの中2日ばかり機走しました。そしてセキスタントで位置を測るのですがどうも位置が予測より違います。
計算違いかな~?と何度も計るのですが答えが出ません。周りは海ばかりの中自分のデッドレコニングとセキスタントの計算、どちらが正しくてどちらが間違っているのか?図りとなるものがなく困ってしまいました。

そんな時遠くに一艇のヨットが見えたのです。VHFでその船に問いかけてみました。反応がありました。彼らはサテナビを持っており今のポジションを教えてくれました。「セキスタントの計算はあっていたのです」我々は2日間機走したのにタスマン海の大きなうねりに押し戻され以前よりも後ろのポジションにいたのです。これは大変経験になりました。その後このうねりを避けて2日ほど東に方向を変えニュージーランドに無事着いたのです。

アメリカのセーラーが多くいるのですが、アメリカを出航してニュージーランド沖まで比較的簡単なセーリングが出来るのですが、ニュージーランド沖に来ると多くのセーラーが嵐にあうことが一般的です。ニュージーランドから10度位北が一番天候が変わりやすくここをうまく抜けると後は天国のようなセーリングが出来るのです。

このような経験とニュージーランドコーストの経験、他のヨット乗りからの情報を元に今度セーリングするときの船をどう考えるか?と今のカタマランを造っているのです。

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