Sunday, April 25, 2010

 

アイスランドの噴火と鯛釣り

腎臓病を患っていると食生活が制限されます。あれも食べてはいけない、これもだめ、塩分は少なく、水分は少なく、アルコールは少しならいいなどと、普段なら腎臓が体のバランスをコントロールしてくれることを私自身がやらなければいけなくなってしまう。

ところが私は腹膜透析を選んだのでこの透析液が体内の廃棄物?を取り除いてくれるのと同時に食物に含まれている栄養分も取り除くため、健康な人のように余分に栄養を取らなければいけない。
この意味は、腎臓患者の制限を緩めて何でも食べられると言う事につながる。「塩分と水分は控えめにする事」しかし、私は運動をしていますので水分が不足するため水分も普通に取っています。

だから食生活は普通人のように何でも食べていると言ってもいいくらいです。私の食生活は野菜を中心に魚と米、小麦粉、乳製品はほとんど食べるのを止めており肉も赤身のところを少しだけ。以前は何でも食べていたのですが健康に悪いため出来るだけ養殖されたものとプロセスフードは食べないようにしています。でも現実には巷に氾濫しているので食べない事は出来ませんが「出来るだけ」避けています。

趣味の釣りと食料獲得のため海の静かなときには船を潮に流しながら鯛釣りをしています。ここ4年ぐらいカタマラン造りのため釣りをやれなかったので、船のメンテナンスからやり始めていたが釣りに出る度に船のチョットしたところが調子悪く釣りをのんびりとする事が出来なかった。何回かこれを繰り返しメンテナンスをしては釣りに出る。
最近やっと船の調子が良くなり釣りに勢力が注げるようになったと思うと不漁で魚が釣れない。周りの海をじっくり観察すると今の時期には小魚の群れや海鳥,イルカなどが見えるのに何も見えない。4年間の間にいったいどうしたのだ?

殆ど釣れずに家に戻る日が続く。最近チョット釣りに行くのをためらい気味になっていたところ久しぶりに静かな風のない釣り日和である。半分釣れないのを覚悟で釣りに出掛けました。
我々の好きな釣り方は古いフライロッドを改良してチヌ釣り用のリールを取り付けて船を潮に流して棚を合わせ魚を誘うようにして釣る。竿が細いので糸も仕掛けも細くして針はマス釣り用の針を使い魚と戦う。

この日はなぜか久しぶりに良く釣れる。最近は燃料費の値上がりで近場の漁師が我々が良く行く釣り場を引き網漁で根こそぎ獲ってしまうため魚が釣れなくなったのだと嘆いていたのだが、アイスランドの火山噴火のために漁師が獲った魚が飛行機で日本やアメリカ,ヨーロッパに運べないため海に魚が溜まっていたのだと思う。たまには自然災害もいいものだな~などと困っている人が居ると助かる人もいる事がわかる。
一昔前はのんびりした国だったニュージーランドも金、金の国になってしまい、すべてを金に換えて工業製品が巷にあふれ,物質的に豊かになる事に血道を上げ精神的に貧しくなってゆき、海や川が汚れ借金が増えて行き、世界中のどこの国とも同じようになってゆく。
この国は今ならまだ自然保護に間に合うと思うのだがますますひどくなってゆくのが現実のようだ。

ところで魚が多く取れた日、我々の家庭は魚料理であふれる。まず鯛は塩焼きにしたり刺身にする。一度に食べられないので残りはフィレにして冷凍し少しずつ食べる。今回の鯛のサイズは30~40センチと言ったところであまり大きくはないのだが食べごろのサイズだろう。この鯛が15匹ぐらい釣れたかな~、これに混ざってホウボウや鮭のような魚、こちらではカハワイと呼ぶがオーストラリアンサーモンとも名付けられている、サイズは50~60センチぐらいのこの魚はファイトがすごく細い竿で戦うのが面白くチョットもたつくと「プツ」と切られてしまう。私のリールはなぜかドラッグがなく指で糸の出方を調整しながら魚と戦う、これが難しくなおかつ面白い。

そうそう、これを書かなければいけない。この日の釣果は女房が小さい魚も混ぜて20匹私が5匹、釣りと言うのは片方が釣れるとなぜか他の人が釣れない。おまけに釣れた魚を取り込むのを他の人が手伝うのと釣られた魚が走り回るので他の人は釣りに成らない。もうひとつおまけに女房のぺらぺらと口走る釣りの極意で毒気に当てられる。「魚が食いに来るのが感じられる。」「こんな日には錘の重さをこのぐらいにすると良い」などなど言いながら「また釣れた!」と叫ぶ。
こちらは自分のリールが絡まり解いているのに網を持ち女房の魚を救い上げる。透析の時間が来ると船内に入り透析液を取り換え、交換しながら30分間釣りをする。

透析液を換える時は取り換え口に雑菌がつかない事に気をつければ液の交換中は船外に座り釣りが出来る。聞いた話では交換中に釣りをしていて釣り針が間違って刺さり大変な事になったとか、他にはハンティングに行き山の中で取り換え腹膜炎になった人も居るらしい。

カハワイを一匹釣り上げると腕や手首が痛くなるぐらい疲れてしまう。毎回家に戻り落ち着くと手首が疲れている事が感じられるほどこの魚は良くファイトする。
この魚を釣ると船の上で生き〆をし血抜きをした後3枚におろし、べた塩にして(今は体のために塩少々)しばらく置くと臭みが取れるので、洗って酢に締め刺身や寿司にする。少し身が筋っぽいのだが癖があり旨い。鯛ばかりを釣り食べていると贅沢な話ですが赤身の魚が恋しくなり鯛より好んで赤身の魚を食べている。地元の人は以前カハワイは食べなかったのだが最近はスーパーでフィレで売られているぐらいだ。魚が高くて食べられない人が多いが幸いにも我々は魚が豊富なのでお使い物にして喜ばれています。

田舎に住んでいると一般に野菜や果物、鶏を飼い卵をとる人が多いのですが、作物と言うのは出来る時期が同じでどこの家にも同じ作物が有り余ってしまう。現実に野菜や果物、肉など多くあっても食いきれるものではなく、テニスクラブではメンバーがクラブに持ってきて他のメンバーに配ったりしています。我々は、果物のように手のかからないものは作っているのですが、これから得意の分野を生かし魚を取り野菜とか卵と物々交換してもらおうと考えています。

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